時を超えて〜Endless Love

18歳の時に知り合った彼と再会。くっついたり離れたりを何度も何度も繰り返して現在に至ります。

restart 2

待ち合わせ場所は

お互いの居住区から車で30分ほど離れたショッピングモールの駐車場。


takaさんの車が見えたと同時に、子供のように手を振るおじさんの姿も見えて笑ってしまいそうになるけど、ここはグッと我慢!



takaさんの車は某輸入車。

調子こいてた時に購入したイケてる車。

なのに全然洗ってないから、今のtakaさんと一緒でとにかくイケてない(笑)



(ていうか普通デートの前って洗車とかするもんじゃないん?)



というわけで車に乗り込んで開口一番!


「相変わらずきったない車だなー」


思いっきりの膨れっ面で先制パンチ!


taka「なになに?なんか今日ってそんな感じ?」


私「そうよ!今日はテンション下げに来たんだから」


そんなやり取りも面白おかしくしてしまうtakaさんのペースについつい笑ってしまう。


私「何処行くの?」


taka「何処だろね」



行くとこなんて決まってるのに、不機嫌オーラ全開で聞いてみた。


あーでもでも

やっぱりなんだかんだ、この人といると面白くて話が止まらない。


たまに我に返って怒ってるアピールをするも、もう既に調子が狂ってる。


でもね

今日はちゃんとハッキリスッキリさせたいの。




部屋に着くと予想通り

いきなり抱きしめようとするtakaさんに対して


「だめ!触るな!まだ話し終わってないから!」

と断固拒否!


それでも怯まないtakaさん!


私「とにかく私は怒ってる。あなたに対しての怒りポイントが100くらいあって、これ消化しないとどうにも前に進めないわけ」



そう言ってる最中にも

「ね?お風呂入るよね?」

とか言いながら絡めて来る手を速攻振りほどいたりで、わちゃわちゃ。


結局「じゃあお風呂の中で話す?」って

私何言ってる?


takaさん、これには子どものように思い切り首を縦に振って笑顔全開の「うん!」

そしてハグ。


いかん!

笑いが出る。

しかもハグが心地いい。


でもでも今日は流されてはいけない。

言うべき事はしっかり言いたい。


お湯が溜まるまでの間頭の中を整理しよう。


まず私はそもそもtakaさんが単身赴任先だった隣県からいつ家族の元に帰ったのかを聞かされていなかった。


鬱病を発症してから1年の間休職するも、職場復帰は叶わず退職。

仕事が生き甲斐だった人だけにその時のダメージは相当なものだった。


「もう何もなくなった」

とLINEが来たときは本当に死んでしまうんじゃないかと、とても心配した。


当時のtakaさんは病気から人に会う事ができなかったので、そのまま家族の元には帰らずにずっと1人で過ごしていた。


私にも「来なくていいよ。ごめん。人に会えないんだ。でもいよいよ限界が来たら一番に連絡するから」と。


それなのに今年の2月の私の誕生日にお祝いメッセージがきた時に「どうしてるの?」と聞いた事でこっちに帰ってきてる事が分かったわけで。



なのでまずここをハッキリさせたかった。

いつ帰ってきたのか?

何で帰る前に言ってくれなかったのか?


本当は前回会った時に聞けば良かったのだけど、何となく聞きそびれてしまった。


もういっか、、、とも思ったのだけど。

時間の経過と共にモヤモヤが加速する。



ここからはお風呂の中での会話。



ここでもバックハグをしたいという

takaさんの希望は却下。

ちゃんと目を見て話したいから。



私「ね?いつ帰ってきた?」


taka「えーっと11月」


私「はいはい、何それ?

何でそんな大事な話し、3ヶ月も経って聞かされなきゃいかんの?

しかもついでみたいに!

「は?」ってなったしフリーズしたわ!」


taka「ごめんなさい。でもそこ?」


(ふざけんなよー!)


私「あのね!7年よ!普通なら音信不通になるレベルよ!」


taka「連絡遅くなったのはごめん。

環境変わって慣れるのに時間かかった。」


(確かにそう言われたらそうなんだろう)


taka「でも音信不通にならないところが俺たちのいいところなんじゃないか?」


(ムキーー!またテキトーな事言ってる!)


私「いやいや!私のおかげなんだけど!

それに何で急に私に会いたいとか言ってきた?家族の中にどっぷり浸かってたら「あれ?そう言えば」的な感じで思い出したんじゃないん?

刺激が欲しかっただけでしょう?

別に私に会わなくてもいいんじゃないん?

嫁さんとも上手くいってるんじゃないん?

今のままで十分幸せなんじゃないん?

あんたのそういうところが怒りに繋がるんだよ!」 


(言ってもうた笑)


taka「ずっと会いたいって思ってたよ。

気持ちだって変わってないさ。」


(それ聞き飽きた)


私「でも幸せなんでしょ?

奥さんとも上手くいってるんでしょ?」


taka「幸せじゃないよ!

幸せなわけないじゃないか!

幸せって何?


嫁ともできるだけ話さないようにしてる。

話すと喧嘩になりそうだから」


私「そんなの聞いてないし!知らんし!」


(そもそも浮気する男って嫁さんと上手くいってますなんて、バカ正直に言わないもんだよ)


taka「あみだってそうだろ?」


私「そりゃ色々あるよ」


(すまん!とりあえず表面上は上手くやってる)


私「でもいつかバレるよ!

家族にバレたらどうするの?

捨てられるよ」


taka「えー!バレるかな〜」


私「バレるよ!死んだら絶対バレる。

家族が携帯見るよ。

明日どっちかが死んだらどうする?

お互いの家族にバレたら

私だって捨てられるかもしれない。

その時はどうする?」


taka「そこまで考えてなかったな〜」


私「そこまで考えなくちゃなんだよ!

それくらい危険な事やってるんだよ!」


taka「そうなったらあみは行くとこないよね?

そしたら一緒に部屋を借りよう!

あーでも俺今無職だから部屋借りれないのか?」


(こいつマジで行き当たりばったり)


私「だったら早く仕事しろっ!」


taka「明日面接行くんだよ」


(へ?そうなんだ)


taka「だから今日会いたかった」


鬱病になって生きる気力をなくしたtakaさんの社会復帰をずっと願っていただけに、仕事をしようという意欲を持つまでに回復した事は本当に嬉しい。

発病から6年。

長い戦いだったよね。


結局takaさんは私と離れるのは嫌だと駄々をこねた。

ずっと繋がっていたいらしい。


なので少しでもリスクを回避するために、LINEではなく外部からの開示請求に厳しく、やり取りも自動で消去する他のアプリの使用を提案。


takaさんも了承してくれた。



というわけで私たちは再び繋がる事を決めた。


紆余曲折あったけれど...

あーでもないこーでもないと言いたい事言い合った結果の選択。

世間一般的には間違った選択。


出会って39年。

何度も切ろうとして切れなかった縁が今もまだ切れずに続いてるわけで。


ただひとつ言えることは

調子こいてたtakaさんは確かにできる人でカッコよかったけれど...

でも今のまったくイケてないポンコツtakaさんを愛しいと思ってしまうのだ。



言うだけ言った後はたくさんお喋りして、たくさん笑って楽しかった。

ホントに昔の私たち雰囲気そのもの。

帰りに一緒に食べたラーメンも美味しくて、幸せだった。



別れ際に

「面接の結果教えてよ!

アプリの登録もちゃんとしてよ!

そういうところだからね!」


と言って別れた。



案の定アプリの登録はほったらかし。

面接の結果もこっちからLINEで聞いた2日後に返事が来る始末。



今度二時面接があるらしく、順調の様子。


「気楽に行っといで」と送っといた。



というわけで私たちのrestart!

これからどういう展開になるのやら。


ポンコツ同士なだけに心配は尽きないけど

今繋がってる奇跡を信じて流れに任せようと思う。





最後までお読みいただきありがとうございます。

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