時を超えて〜Endless Love

18歳の時に知り合った彼と再会。くっついたり離れたりを何度も何度も繰り返して現在に至ります。

往復書簡


A「突然のメールをお許し下さい。

先日ネットであなたが頑張っていらっしゃる姿を拝見した日から嬉しさが止まらず、失礼とは思いながらもメールをしました。


今も◯◯の作品をこよなく愛していらっしゃるのですね。


とても懐かしい。

これからの益々のご活躍を心よりお祈りしています。


返信は不要です。

既婚のため名前を名乗れない事を

どうぞお察し下さい」



こんな文章を一気に打ち込んで、えい!っとばかりに勢いよく送信!


本当にtakaさんに届くのかもわからない。

届いたとしてこんな怪しいメールにまず返信する人なんていない。

それに私がこんな文章書く人だなんて絶対に思わない。

きっと私なんてかすりもしないはず。


きっと一方通行で終わるんだ。

いいのいいの。

所詮自己満足なんだから。


すると10分も経たないうちに着信音が鳴った。


まさか?だよね?

期待と不安が入り混じってドキドキ最高潮でメールボックスを開けてみた。


キターーー!


T「メールありがとうございます。

僕の心が一番清らかだった時に仲良くしていただいた方ではないですか?

どなたでしょうか?

とても気になります。

どうかお名前を教えていただけませんか?」


もうね...涙腺崩壊。

「僕の心が一番清らかだった時...」だなんて!

25年ぶりの言葉のやり取り...

てか何でこんなメールに返信する?

私詐欺かもしれないのに。


でも名乗るわけにはいかない...よね?

どうしよう...名乗りたい。

だったらどうか私だと気づいて!

そんな気持ちを込めて返信をした。


A「とても仲良くしていただきました。

でも私には夫がいます。

今はとても穏やかに幸せに暮らしているので、

どうしても名乗れない事をお許し下さい。

◯◯◯くんの事、これからもずっと応援しています」


「◯◯◯くん」

私はずっと、そうtakaさんを呼んでいた。

他にそう呼ぶ人がいなかったら、きっと私だと気づいてくれるはず。


今思うと、何てあざといんだろう。


すると今度はtakaさんから違うアドレスを使ってメールが来た。


T「これは僕の携帯のアドレスです。

電話番号も添付します。

僕はやっぱりあなたが誰なのかを知りたい。

だからいつでも連絡下さい」


もうこれは私だと100%分かってる。

僕の連絡先大公開!っぷりは普通じゃないよ(笑)

ここまで食い下がるんだもん。

もういいよね。


A「お久しぶりです。

最初から名乗らなくてごめんなさい。

ご迷惑になると思ったので。

名前を見つけて嬉しくて!

メールしてしまいました。    


あみ」


T「やっぱりあみだった!

 何十年ぶり? 

 どうしてるのかな?ってよく思い出してたよ。

 

 元気にしてる事がわかって良かった。

 僕は今単身赴任で◯◯県で一人暮らし。

 40超えちゃえばすっかりおじさんだけど。

 何とか元気にやってます。


 でも◯月◯日になったらあみも同じ歳になるね。

 また話そうよ!

 いつでもメールして」



私だと気づいてくれてた事が嬉しかった。

自分で名乗るより、何往復ものやり取りの中で気づいてくれた方が何倍も嬉しい!

しかも私の誕生日を今でも覚えてくれてた!

そして私もtakaさんの誕生日...ずっと覚えてる。


そう...

ここから全てが始まって今に繋がってるんだね。

私がtakaさんを見つけに行ったばっかりに。


ごめんね。

でもきっと私は昔も今もtakaさんを見つける運命なんだ。



たとえ生まれ変わって、takaさんがゴキブリになったとしても私はtakaさんを見つける自信があるよ!



だから諦めてね!




今日もお読みいただきありがとうございます。

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